報告書

遅れてすみません。

バンコク楽しかった!!

報告書を書いたので、アップしときます。





「BSCYP激動の日々」



バンコク・シスター・シティ・ユース・プログラム(以下BSCYP)は思っていた以上に熱く、楽しく、時には悔しく、充実したプログラムでした。このプログラムを分かりやすく説明すると、「タイ・バンコクを知るための野外活動や、姉妹都市間の学生の交流を図るワークショップが袋一杯に詰め込まれたプログラム」でしょうか。今一度、このプログラムを振り返ってみたいと思います。
 初日はバンコクの空港に到着し、スタッフのDew達に出迎えられました。彼女は福岡グループのお世話担当です。そのままバンでホテルに向かい夕食です。夕食にて、初めて他参加者との顔合わせでした。フレンドリーな方が多く、話は大いに盛り上がりました。その後アイスブレイキングでのアクティビティで、他参加者と触れ合う機会もたくさんあり、お互いのfirst impressionは大変良かったと思います。初日は、英語で話すことができるか不安でしたが、ジェスチャーと今ある英語スキルで何とかなることが分かって安心した日でもありました。
 二日目は、Chitralada palaceにて食品工場や農場等の見学、Bangkok city hallにて委員の方々にタイやバンコクの事について質問、その後Suan Pakkad Palace museumにて昔の国王の生活様式の見学等を行いました。この日は朝から大雨でしたが、午後からは晴れ間も見え、バンコクの天気の移り変わりの早さを感じました。また、移動の基本はバスなので、隣の人と仲良くなるチャンスもたくさんありました。
 三日目は、Chatuchak Youth Centerにて、伝統的なダンス、音楽、ムエタイ、衣装を経験し、その後Prakarn Parkにてストリートショー、最後にディナークルーズでした。ダンスでは二人一組でペアになってRum thaiという踊りを練習し、音楽ではAn-ga-lungという竹でできた楽器を使ってみんなで合奏を行ったりしました。他にもセンターでは、伝統的衣装を着る機会や、子供たちと触れ合う機会もありました。子供たちの中には空手を知っている子もおり、空手の型を披露したりもしました。子供達の元気で素敵な笑顔が今でも心に残っています。ストリートショーでは、各国それぞれ歌やダンスを披露していました。福岡メンバーは、ホテルで夜遅くまで練習したソーラン節をここで披露し、見事踊りきりました。周りからの評価も高かったらしく、後から「どっこいしょの意味は何?」や「この動きの意味は何?」等の質問も受けました。大成功です。
 四日目は、Grand palaceに見学に行き、その後Nong Chok Training Centerにてタイ料理作りを経験しました。Grand palaceでは、日本では見られないような建築物や装飾物が見られました。タイ料理作りでは、私たちEnvironmentのグループは、「バジルチキン」担当で、みんなで食材の下ごしらえを行い、協力して一つの料理を作りあげました。どこのグループの料理もとても美味しかったです。夜にはキャンプファイヤー・folktaleがあり、福岡メンバーは「七夕」を発表しました。特に、「短冊に願い事を書く」という部分に注目し、みんなに折り紙を配って願い事を書いてもらい、カルチャーナイトの時に飾り付けた物を披露するという形で発表しました。
 五日目は、朝から田植え体験を行いました。田んぼに入って苗を手づかみし、空に投げ上げ落として植えるというスタイルの田植えです。田んぼのニュルニュル感がたまらなく好きでした。その後、study visitが各グループに分かれて始まります。私たちEnvironmentのグループはcanal&Chao Phraya River tourで、Royal barge museumとwat arunを見学しました。Chao Phraya Riverは汚れており、汚染の原因や北九州の公害の経験などをバンコクの友達と話し合いました。最後に、Siam Niramitというギネス認定の世界最大規模の劇場でショーを観賞しました。このショーでは、今まで見学してきた物が集約された内容となっていたので非常に理解しやすく、楽しめました。
 六日目は、study visitで、Nong Chok Communityにてself-sufficiencyの施設見学、考え方を学び、Vachira Benjathat Public parkにてヨガ、カヤック体験を行いました。self-sufficiencyというのは、まさに自給自足の生活の事で、そのノウハウをそこでは教えてくれます。カルチャーナイトはドキドキでした。というのも、直前に大幅な変更点があったからです。当初は、①空手の型、②浴衣を着て歌う、だったのですが、①空手の型、②スイカ割り、に急遽変更になりました。スイカ割りは何人かボランティアを募集し、実際にスイカ割りを体験してもらうというものです。スイカが割れなかったら私が突きでスイカを割るという算段になっており、実際そのようになってしまいました。無事、突きで割ることが出来てとてもほっとしています。スイカを割る時が一番緊張した瞬間でした。結果的に大いに盛り上がり、カルチャーナイトも大成功でした。
 七日目は、study visitでマングローブ見学に行きました。ここでは、タイの土地の浸食についてや、マングローブがタイの土地の浸食を防ぐ役割を果たしていること等について学びました。その後ホテルに戻り、翌日のプレゼンテーションの準備です。プレゼンでは、今回のstudy visitで学んだ事を発表します。各々、積極的にプレゼン作成の手順について意見を述べていましたが、私はそこに参加できる英語レベルではありませんでした。今まで学んできたことも、リスニング力不足により中途半端な理解しか出来ておらず、意見を言うことも難しく、ここが一番歯がゆく、悔しい思いをした場面でした。周りの友達が自分で仕事を見つけてこなしていく様を、私はただ見ているだけというのは非常に惨めでつらい瞬間でした。しかし、グループの友達がしっかり私にも仕事を与えてくれたので、この与えられた仕事に今私が持っている知識・英語力を総動員して取りかかりました。幸いにもその仕事の担当は私一人ではなく、韓国の友達も一緒だったので、協力して終わらせることができました。
 八日目は、最初にプレゼンテーションです。各グループ、ダンスを取り入れたり、自分たちで動画を作ったりと、それぞれユニークな発表でした。私たちのグループは、パワーポイントで説明し、途中で動画を用いて地球温暖化の説明を行い、最後は詩で締め括りました。その後は、最後にみんなとバンコク市内でショッピングを楽しみ、Farewell partyで別れを惜しみました。
 今一度振り返ってみると、本当に内容の濃いプログラムでした。最初は他参加者と仲良くなれるのか、コミュニケーションがとれるのかと心配でしたが、食事の時間、バス移動の時間、野外活動の時間などで話す機会はたくさんあり、前もって調べておいた福岡の名物やお祭りについて紹介すると興味を持ってもらえ、話もとても弾みました。他にも日本の挨拶や歌を教えたり、逆に相手国の挨拶や歌も教えてもらったり、みんなで出来るゲームを教えてもらい、バスの中で遊んだりもしました。そのような交流をしているうちに、コミュニケーションの心配等はなくなっていました。ただ、プログラムが進むにつれ、話の内容も自己紹介から友達同士の会話、冗談を言い合うような会話、意見を述べ合う会話等に発展していき、私にリスニングやスピーキングの力がもう少しあれば、発展した会話もスムーズにできただろうにという残念な思いもあります。
 英語力不足による不都合は多々ありました。まず最初に、バンコクの野外活動での説明が正確に分からないことです。例えば、六日目のstudy visitでのself-sufficiencyの施設や考え方。これらについて私は誤った解釈をしていて、後で間違いに気づいてくれた友達が教えてくれました。また、七日目のマングローブ見学の時に、スタッフがタイの土地浸食の歴史や、マングローブの説明をしてくれましたが、50%程しか理解できませんでした。二つ目は、高度な会話ができないことです。前にも書きましたが、発展した会話や、プレゼンテーションのためのディスカッション等にはあまり参加できませんでした。これらの事に落ち込んだ時もありましたが、シンガポールの友達の「大丈夫。私はちゃんとあなたの言いたい事を理解しているよ」という一言にとても救われたこともありました。
 今回のプログラムで、多くの事について学びました。それは、学問的な学びではなく、姉妹都市間の学生の相互理解であったり、タイのバンコクという都市の文化や歴史、食べ物、気候、人柄等、フェイス・トゥー・フェイスや肌身で感じる学びでした。今回のプログラムの目的の一つである「友好都市の若者のつながりを強め、国家間の隔たりを縮める」というのは、どこの国も達成できたのではないかと思います。今はインターネットサービスも発達していて、フェイスブックスカイプ等で世界中の人とコンタクトをとることが可能です。現に私も、福岡に帰った後も、スカイプでビデオ電話したり、フェイスブックでプログラムの写真を共有したりしています。
 このプログラムの私にとっての一番の醍醐味はやはり、世界中の学生と友達になれるチャンスがあることです。友達が出来ることで、今まで名前でしか知らなかったインドネシアシンガポールチェコ共和国、タイがとても身近に感じるようになりました。これからも彼等・彼女等と連絡を取り続け、チャンスがあればまた再会を果たしたいと思います。